こんにちは。

病気や老化の元凶になると言われる「フリーラジカル」。活性酸素とイコールのようですが、活性酸素の中にフリーラジカルが含まれるため、厳密には違うようです。

フリーラジカルは、1つでは不安定なので、他の分子や原子から電子を1個奪うことで「酸化」の原因となり、病気や老化を促進させるためのものとして警戒されています。

ボクたちの体は日々、正常な酵素代謝の過程において、ある程度のフリーラジカルを作り出します。細菌が体内に侵入すると白血球がフリーラジカルを解放し細菌を撃退するので、ボクたちの健康を守る「いい面」もあります。

では「悪い面」はどういうときに起こるか…というと、ストレスによる交感神経の高ぶりや末梢血管の収縮、不摂生な食事や脂肪の摂り過ぎからくる高脂血症などでは、血液粘度が上がり、流れが悪くなる…いわゆる「瘀血(おけつ)」の状態です。

このようなときには、フリーラジカルを除去するSOD(スーパーオキシドジスムターゼ)の活性が低下するため、フリーラジカルが過剰発生すると言われています。

通常は、体内のフリーラジカルと抗酸化防衛システムはバランスを保っていますが、抗酸化防衛システムが低下すると、フリーラジカルを抑えられなくなるわけです。そうなると、増えすぎたフリーラジカルは、細胞膜を攻撃し細胞を傷つけるのですが、これがDNAを攻撃すると、DNAが酸化されて老化の一因となったり、ガンの発生にも関与すると言われています。

たとえば、「丹参(たんじん)」「赤芍(せきしゃく)」「川芎(せんきゅう)」「紅花(こうか)」「田七人参(でんしちにんじん)」など、血液改善作用のある生薬には、フリーラジカルを取り除き、SODの活性を高める作用があるとされています。

このような生薬にはSODの活性に欠かせない亜鉛(Zn)、銅(Cu)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)などの微量元素を豊富に含んでいるからとも言われています。

つまり、漢方薬などでこのような微量元素を補充できれば、SODの活性が高まり、フリーラジカルの攻撃から攻撃から細胞を保護したり、DNAの酸化損傷の防止、それに伴う病気の予防、老化防止に期待できるというわけです…。