こんにちは。
日本人のイメージで、冬と言えば「こたつにミカン」…ではないでしょうか。
先日のクイズ番組で、日本人が購入する果物のランキングで2位になるくらい、日本人にとっておなじみものだと思います。(ちなみに1位はバナナ)
ミカンには、皮膚の粘膜を保護してカゼやインフルエンザの原因となるウイルスの侵入を防いだり、免疫力を高めてウイルスを寄せ付けないビタミンCが豊富です。
そしてミカンを食べた後、その皮はゴミ箱へ「ポイッ」とするのが普通です…。
実は、そのミカンの皮は「胃腸を整える作用」「痰を取り除く作用」をもった有名な生薬です。
そんなミカンの皮は、七味唐辛子の中に入っているように、日本でも古くから胃腸薬として利用されています。
ボクたちはミカンの皮を「陳皮(ちんぴ)」と呼びます。「陳」という言葉には、「古い」という意味があります。そして、古いほどいいとされています。褐色になるまで寝かせた「陳皮」は、香りも良く、治療効果が優れていることからこう名付けられました。
「陳皮」の主なはたらきは「理気健脾(りきけんぴ)」、胃腸のはたらきを活発にして栄養分の吸収を高める…というもの。ストレスのため胃腸の気の流れが悪くなったり、これによって生じた、食欲不振、腹部の膨満感、むかつき、嘔吐、下痢などの症状を改善します。
身近なものが薬になる…。「ミカンの皮」なんて、そんな代表選手なんじゃないでしょうか。
そんなことを考えると、食べ終わったミカンの皮をそのまま「ポイッ」なんてできなくなりそうです…。