こんにちは。
更年期は月経の閉止する時期のことですが、その前後10年くらいの間に精神的、肉体的に不快な症状に悩ませられる女性が多いことから、これを「更年期障害」と呼んでいます。
精神的な落ち込み、イラつき、無気力、不安感、不眠…などの症状が…。
肉体的には疲労感、ダルさ、頭痛、めまい、ホットフラッシュ(突然のぼせて汗ばみ、その後で寒くなったりする)、肩こり、腰痛、微熱感、耳鳴り、脱毛、白髪、爪がもろくなる…などの症状が見られます。
中国の古い医学書である「黄帝内経(こうていだいけい)」には、女性は7歳ごとに体が変わるとされています。
「女性は、7(7×1)歳になると髪がしっかりして、乳児から永久歯に生え変る。14(7×2)歳になると、ホルモンがはたらいて月経が始まり、子どもが産めるようになる。21(7×3)歳になると、親知らずが生え、骨格が完成。28(7×4)歳になると、髪はいよいよ豊かになり、女性として成熟する。35(7×5)歳で衰えが兆し、白髪がチラホラ見え始め、目じりにシワがあらわれる。42(7×6)歳になると白髪が増えシワは深くなる。49(7×7)歳にはホルモンが衰えて月経が止まり、子どもが産めなくなる」
…ということが、2000年前の医学書に書かれています。
これは、現代の言葉を交えた解釈ですが、ここにある記述は、今日でも通用することを示しています。
つまり更年期障害は、老化に伴うホルモンの減少によって自律神経が乱れ、心身の不快な症状を起こす現象…と言えると思います。
よく、「逍遥散(しょうようさん)」の仲間の処方で主に精神面を安定させるものが処方されることがありますが、女性ホルモンを補ったり、老化にブレーキをかける漢方薬で総合的な対処をし、不快な症状の緩和に努めていく対応が必要であると思います。