こんにちは。
今年最後…14日(月)に中医師の劉伶(りゅうれい)先生を招いて、「ミニ講演会+薬膳料理の食事会」を開催します。
前半は季節の養生などが中心の「ミニ講演会」。後半は劉伶先生の指導のもと、薬膳料理を作り、みんなでいただきます。
薬膳料理は、日常的な食事健康維持の効果が期待できないときに、料理に生薬を加えて効果を引き出す方法です。
ただし、生薬といっても手に入りにくい高価なものばかりでなく、ショウガやシソのように普段の食事に薬味として使われているものもあり、それらの薬効を最大限に引き出した料理のことを薬膳料理と言います。
それからいくと、中華料理だけが薬膳料理…というわけでもなく、「和食」だってそれ自体が優れた薬膳料理です。魚や野菜、大豆などが多い食事はバランスがよく、生活習慣予防にも大いに役立っているわけです。
中医学は、もともと民間の医療経験に根差しています。実際に用いられている知識は、古いものでは3000年以上、新しいものでも数百年経っていて、歴史の淘汰(とうた)に耐えてきた「真実のかたまり」からなっています。
経験というものは身近な物事から始まりますが、中医学においても、始まりは毎日の食事や運動であったはずです。
実際、「薬食同源(やくしょくどうげん)」という言葉があるように、中医学では薬と食べ物の明確な線引き…というのはありません。ごく身近な食材でも、それが重要な薬の材料(生薬)になっていることもあります。
たとえば、先程のショウガ(生姜)やシソ(紫蘇)、ヤマイモ(山薬)、ナツメ(大棗)などは、漢方薬の中にもしばしば見られるポピュラーなものです。
これらの食材には、それぞれ「性(せい)」(寒性、熱性など)と「味(み)」(甘い、辛い、酸っぱい、苦い、鹼(塩辛い)など)があり、使い分けられます。
体が熱い場合は体を冷ましてくれる「寒性」の食べ物を、反対に冷えがある場合は体を温めてくれる「温性」の食べ物をとるようにします。
このように、食べ物や食べ方によって体のバランスを保ち、健康維持しようとすることを「食養生」と言います。