こんにちは。山一薬局立小路店の岡村祥平です。
睡眠の悩みは多いですよね。そこで、眠りのお話をします。
不眠の症状には様々あります。
なかなか寝つけない「入眠障害」、夜中に何度も目が覚める「中途覚醒」、朝早く目が覚めてしまう「早朝覚醒」、ぐっすり眠った気がしない「熟眠障害」の大きく4つに分けられます。
眠ったにも関わらず「起きた時に頭がボーっとする」「寝た気がしない」「昼間眠くてたまらない」などの場合は「熟眠障害」にあたり、増えているようです。
それは、「深い眠り」がとれていないから。ちなみに「深い眠り」は年齢とともに減少していくようです。
眠りには、「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」の2種類があります。少し難しい話になります。
「ノンレム睡眠」は深い眠りで、成長ホルモンが盛んに分泌され、脳の細胞が修復され、疲労が取れます。昔の人は「寝る子は育つ」とよく言ったものです。
「レム睡眠」はノンレム睡眠に比べると浅い眠りですが、体の疲れと記憶の整理(記憶の固定)に関わる大切な眠りです。
心と体の健康には「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」の両方が不可欠なんです。
眠りは一般的に、約90分の「ノンレム睡眠+レム睡眠」のサイクルを一晩で4回繰り返し、目が覚めると言われています。最初深く、段々と浅い方へ傾きながら目が覚めていくようです。その中でも、一番最初の90分に脳と体を修復するホルモンがまとまって分泌されるので、寝入りが一番重要なんだそうです。この最初の眠りが浅いと脳の疲れ、体の疲れがなかなか取れないそうです。
最近、増加していると言われているのが「うつ」と「不眠」の関係です。例えば、うつの方の90%が眠りに悩みがあるとか…。不眠の方は、そうでない方に比べると、うつになる可能性が高く、特にそれは高齢者にその傾向が強いようです。逆に、不眠の改善がうつの軽減につながるとの報告もあるんです。
でも、睡眠導入剤の眠りは自然な眠りとは違うんです。睡眠導入剤は、寝つきを良くするための薬で、早く寝つけたり、夜中に起きる回数を減らせるので便利ですよね。睡眠導入剤の眠りは、自然の眠りとは違います。それは、眠っている時の脳波にあらわれるようです。睡眠導入剤を飲んで得られた眠りには、「ノンレム睡眠」の深い眠りのデルタ波が少なく、記憶の整理をしている「レム睡眠」も減ってしまうようです。
深い睡眠がとれないと、脳と体の細胞の修復が進まないので、疲れが取れません。レム睡眠が減ると、心の整理が不十分で、嫌な事を忘れられず、ストレスが溜まりやすくなるんで、睡眠導入剤では、残念ながら、体の疲れも、心の疲れも十分には取りきれないのです。
眠るためには、「睡眠物質」と呼ばれる、眠りを導く物質が脳内に満たされる事が必要で、その為には脳への栄養補給が大切だと言われています。その中でカキ肉に含まれるミネラル、アミノ酸などの栄養補給が、ストレスや睡眠の改善にいいと研究で発表されているようです。
また、漢方薬も快適な睡眠生活にとって有効ですよ。