こんにちは。

皮膚病治療の3本柱である「内服治療」「外用治療と弁証スキンケア」「養生」。

皮膚は露出している器官であり、皮膚に発生する症状は目に見え、手で触れることができ、薬を直接つけることができます。そのため、症状の改善には、「アレルゲン」の回避や除去に加えて、スキンケアも大切です。そしてスキンケアを行うことで症状が早く改善することができます。

アトピー性皮膚炎は「アレルゲン」や「スーパー抗原」が皮膚の角質を通って体内に侵入することで起きることが知られています。

「アレルゲン」や「スーパー抗原」が容易に侵入することができるのか…というと、皮膚のバリア機能の低下が関係しています。

アトピー性皮膚炎の方の皮膚はベースに「ドライスキン」があると言われています。角質細胞の隙間を埋めている「セラミド」などの細胞間脂質が少なくなり、皮膚(表皮より下の部分)が潤いを保てなくなっているからです。加えて、痒い部分を掻きむしってしまうと、皮膚が傷つけられ、「アレルゲン」が侵入しやすいだけでなく、水分も外に抜け出やすい状態となります。

「内側の燥」…体の潤い不足を改善する「内服治療」で、美肌作り、再発を防止することが大切ですが、スキンケアにより皮膚のバリア機能を高めてあげることで、効果がより高まります。スキンケアは「仮の柱」にはなりますが、直接皮膚を保護することから、効果を早く感じることができるようです。

アトピー性皮膚炎のスキンケアとしては、

①洗浄(汚れを落とすことによるアレルゲンなどの除去)
②水分補給(潤いによる生理能力の向上)
③保護、保湿(潤いの保持、バリア機能の代用)

「内側」と「外側」からサンドイッチしてあげることで、早く炎症を鎮め、潤すことにつながっていきます。