こんにちは。
胃腸は季節に関係なく、精神的なストレスの影響を一番受けやすい内臓です。
神経が緊張すると血管は収縮し、胃袋のまわりの血液循環は悪くなります。
緊張感の持続や精神的なストレスによってもたらされると、胃酸過多、胸やけ、胃部膨満感、ゲップ、胃の痛みなどの症状があらわれます。
さらにストレスによって、あるときは痙攣し、あるときは弛緩し、下痢と便秘を繰り返す排便異常を引き起こすことがあります。この症状は、過敏性腸症候群(IBS)の症状に似ています。
IBSとは、下痢や便秘などの便通異常をともなう腹痛や腹部不快感が、慢性的にくり返される疾患のことで、現代のストレス社会では急増している病気のひとつとされています。
中医学では、ストレスによって「気」のめぐりが悪くなったから…と考えます。
「気」をスムーズにはたらかせる機能を「疏泄機能(そせつきのう)」と呼んでいます。そして、その役割は「肝」が行っています。ストレスがたまると、この「肝」の疏泄作用が悪くなり、「気」が滞り、他の臓器にも異常が及ぶことがあります。その中でも、胃腸に影響を与えることが多い…ということです。
このような精神的なストレスからくる胃腸障害に優れた作用をもっているのが「開気丸(かいきがん)」です。効能効果は、吐き気(むかつき、胃のむかつき、嘔気、悪心)、胸のつかえ、腹部膨満感、腹痛、胃痛、食欲不振、消化不良、下痢…のほかに、腹部膨満感を伴い繰り返しまたは交互にあらわれる下痢及び便秘とあります。
「開気丸」は胃薬に分類されていますが、「開気丸」には、非常に高価な最高級のベトナム産「沈香(じんこう)」がたくさん使われている…と教えていただきました。ふつう「沈香」という生薬は、「六神丸(ろくしんがん)」などの高貴な処方にしか使われないそうです…。「沈香」は香木で、非常に香りが強く、鎮痛、鎮静、健胃作用に優れているとされています。「沈香」はお香の成分として有名で、非常にいい香りがします…。
「開気丸」は精神的なストレスから来る胃腸障害におススメの漢方薬です。