こんにちは。
肌が乾燥する原因として、「水分と脂分」の関係があります。
皮膚と水分の関係
ボクたちの肌の角質細胞は、レンガ状に重なり合っています。角質細胞内にはNMF(天然保湿因子)が存在していて、細胞と細胞の間では細胞間脂質がその隙間を埋めて、それぞれが水分量を適度に調整しています。もともとNMFが少なかったり、紫外線や冷暖房などの環境や、洗剤や摩擦などによる刺激によって、肌の保湿機能が低下すると、乾燥が生じるようになります。
皮膚と脂分の関係
ボクたちの皮膚の表面を覆って水分の蒸発を防ぐ皮脂の分泌量は、年齢とともに変化します。新生児は活発で、幼児から小児期にかけて減少し、思春期に増加…その後は加齢に伴って表皮が薄くなり、皮脂分泌量も低下して、乾燥しやすくなります。
このバランスをスキンケアでとってあげること…、これが大切です。ローションで水分を補い、クリームで脂分を補います。
秋から冬にかけては寒くなり、空気が乾燥する季節です。
乾燥が原因でこの時期増える皮膚トラブルに「手指の荒れ」「肘(ひじ)、膝(ひざ)、かかと、くるぶしの角化症」「さめ肌」「老人性乾皮症」「アトピー性皮膚炎」があります。
手指の荒れ
何かに手が触れるだけでもそれが刺激になり、脂質やNMF成分が失われてしまいます。手のひらや指の腹は、皮脂腺がないこともあって、カサカサ、ザラザラを起こしやすく乾燥しやすい場所です。症状が進むと、ひび割れや炎症を起こしたり、指紋が消えたり…といったトラブルに。
肘(ひじ)、膝(ひざ)、かかと、くるぶしの角化症
圧迫による刺激で、皮膚が次第に厚くなり、黒ずんできます。特にかかとは角層が厚く、ひび割れが生じやすくなります。
さめ肌
さめ肌とは、「魚鱗癬(ぎょりんせん)」と呼ばれるもの。角質の表面が魚のウロコのように見えて、乾燥した落屑が見られます。自覚症状はなく、夏に軽快し冬に悪化する傾向があります。ケラチン生合成異常による先天性角化異常…によるものです。
老人性乾皮症
高齢になると皮脂の分泌が減少し、NMFの水分保持能も低下していきます。肌は乾燥して脂っ気のない状態に…。一般的に痒みを伴います。腕や足、体全体がカサカサして、肌に白い粉がふいたような状態で、冬に症状が強くなります。
アトピー性皮膚炎
一見正常に見える肌も乾燥しており、カサカサしていることが多く、触るとザラザラとした感触が…。乳幼児に発症する慢性再発性の皮膚炎と、肌の乾燥状態が主となります。年齢によって、症状の出る部位が異なるのも特徴です。角質の水分含有率が低く、セラミド(細胞間脂質)量、バリア機能が低下しています。
しっかりとしたスキンケアが大切です。