こんにちは。

体の中を流れる「血」には、内臓など、体の隅々まで栄養と潤いを与える働きがあります。サラサラと流れがスムーズであることはもちろん、体中を活性化させる機能をもったイキイキ血液であることが大切です。

血液をサラサラに保つためには、「血」をきれいにして流れを良くする食品を、毎日の食生活に取り入れることが大事です。ショウガ、ネギ、ニンニク、ラッキョウ、ニラ、タマネギなどの野菜や、サバ、イワシなどの青魚などには、血液サラサラの効果が認められています。

また、体を動かさずにいると、それだけで「血」の巡りが悪くなる原因に。血行を良くするためには、日頃から適度に体を動かす習慣をつけましょう。ウォーキングなどの有酸素運動がおススメです。

それと、腹が立つと頭に血が上るように、ストレスは「血」の巡りに直接影響を与えます。血液をサラサラに保つためには、なるべくストレスを溜め込まず、上手に解消することが大切です。

中医学では、血液の巡りが悪いドロドロ血のことを「瘀血」と呼びます。

「瘀血」の改善に用いられるのが「活血藥」と言われる漢方薬です。「冠元顆粒」や「血府逐瘀湯」「桂枝茯苓丸」「桃核承気湯」などがあります。

「冠元顆粒」は「血」の巡りの悪さからくる肩こりや頭痛といった症状から、子宮筋腫や子宮内膜症などの婦人科の病気、心臓血管系の病気など、あらゆる症状や病気の改善に期待できます。その他、胸から腹部にかけての「血」の巡りが悪い場合には「血府逐瘀湯」、卵巣嚢腫や子宮筋腫には「桂枝茯苓丸」「桃核承気湯」などが用いられたりします。

ただし、「瘀血」は体中の機能を乱す「万病の元」ですが、その原因は様々。それを引き起こす原因や付随する症状の違いによって、大きく6つのタイプに分かれます。

つまり、その人に合った「瘀血対策」というのは、「共通対策+タイプ別対策」の総合的な対策が必要になってきます。

元気不足(気虚タイプ)

【状態】 元気がない、息切れ、倦怠感、汗をかきやすい、カゼを引きやすい、食欲不振、下痢しやすい
【原因】虚弱体質、過労、心臓のポンプ作用の低下

血液不足(血虚タイプ)

【状態】顔色が悪い、動悸、立ちくらみ、皮膚にツヤがない、経血量が少ない
【原因】栄養不良、偏食、出血、造血機能障害

冷え・寒がり(陽虚タイプ)

【状態】 手足の冷え、寒がり、倦怠感、むくみ、夜間多尿
【原因】体の熱エネルギー不足、冷たいものの摂り過ぎ、外気の寒さ

体液不足(陰虚タイプ)

【状態】 口やのどが渇き水を飲みたがる、手足が火照る、のぼせ、寝汗、皮膚の乾燥
【原因】発汗多過、嘔吐・下痢・高熱による脱水、慢性疾患による体液消耗

イライラ(気滞タイプ)

【状態】 胸部や腹部に張り・痛みがある、ため息が多い、イライラ、怒りっぽい
【原因】ストレス、緊張状態の継続

ヘドロがたまった(痰湿タイプ)

【状態】 頭が重い、吐き気、胸がつかえる、昼間でも眠い、口の中がねばる、体が重く感じる
【原因】飲み過ぎ、食べ過ぎ、代謝の低下

1つの種類の薬が誰にでも同じように効くか…といえば、意外にそうとは言えません。ひとくちに「瘀血」と言っても、その発生原因や1人1人の体質の違いによって、色々タイプがあるので、自分のタイプを知って対応することが必要です。