こんにちは。
健康な人の血液の流れは、勢いよく流れる清流に例えられます。
川が正常に流れるためには、水がキレイで勢いがあり、水量も豊富で川幅も充分にある…というのが理想です。
流れが悪くなる原因は様々ですが、大きく、①元気不足(気虚タイプ)②血液不足(血虚タイプ)③冷え・寒がり(陽虚タイプ)④体液不足(陰虚タイプ)⑤イライラ(気滞タイプ)⑥ヘドロがたまった(痰湿タイプ)
…の6タイプに大別されます。
血液不足(血虚タイプ)
「血」が不足して、酸素や栄養が行き届かないタイプです。
このタイプの方は、
- 貧血気味で、顔色が青白い
- 髪に栄養が行き渡らず、ツヤがなく痛みやすい
- 月経量が少なく、生理の周期も遅れ気味
- 肌に栄養と潤いが回らず、ツヤがなくカサつく
- 「血」の不足で心臓に負担がかかり、動悸しやすい
などの症状がみられます。
血中には赤血球、白血球、血小板などがあり、血液の循環によって栄養分や酸素が運ばれます。血液を川に例えれば、血液は大切な物資を運ぶボートにあたります。その数が少ないと、体のあちこちに栄養が行き届かなくなり、立ちくらみや動悸、貧血、月経量が少ない…といった症状が現れます。
このように、血液が薄まったような状態を「血虚」と言います。血液が薄いと、サラサラと流れやすいように思われがちですが、実はその逆。血球の数が不足していると、「体の組織や臓器に栄養を配る」という仕事がはかどらなくなります。血球の数を増やして、イキイキ血液をつくりましょう。
偏食をなくし「血」を増やす食べものを積極的にとる
レバー、牛肉の赤身、鶏肉などは「血」を増やす作用に優れた食べ物。「太るから」とまったっく食べずにいると、「血」が不足して、肌や髪などに影響が及ぶことになります。健康的に痩せたいなら、肉類を適度に食べましょう。野菜であれば、ほうれん草、小松菜、にんじんなどの緑黄色野菜がおススメです。
また、黒豆、黒ゴマ、黒砂糖など、「黒い食べ物」にも「血」を増やす力があります。黒豆には「血」を巡らせる作用もあるので、煮豆にしたり、お米と一緒に炊き込んで、たくさん食べたいものです。おやつには黒砂糖を使ったお菓子のほか、ピーナッツ、松の実などのナッツ類もおススメです。
「血」を消耗する夜更かしは禁物
夜更かしすると、それだけ体力や「血」が消耗されてしまうので、なるべく早くベッドに入り、8時間は睡眠をとる努力を。不眠傾向のある人は、寝る前数時間はリラックスして過ごしましょう。なお、出血でさらに「血」の不足になる生理中は、日中も生活をスローダウンさせて。
このように、ポイントを踏まえた規則正しい生活を送ることが大切ですが、それでも難しい場合、中成薬(中国漢方)や自然薬の出番です。
良い「血」を増やし、「血」」の巡りを良くする代表的な生薬が「当帰」です。「当帰」の入った漢方薬には「婦宝当帰膠」「四物湯」「帰脾湯」などがあります。