こんにちは。
連休が大雪になるなど、このところ寒い日が続きます。
「カゼを引く」を英語で「catch a cold」と言うように、寒いとカゼを引きやすくなるので、体を冷やさないことです。
アメリカのエール大学の研究で、鼻の粘膜の温度が33℃以下になると免疫力が低下して、一般的なカゼを引き起こすライノウイルスが増殖しやすくなる…という実験結果が発表されたそうですが、それから考えると、「保温」や「保湿」も兼ねるマスクは予防に有効なのではないかと思います。
特にコロナ禍の中、カゼは引きたくないですよね。
漢方薬でカゼ薬と言えば「葛根湯」が有名です。「葛根湯」は引き始めのカゼには良く効く処方ですが、カゼの進行や症状の変化に合わせて、適した処方も変化していきます。
●カゼの引き始め
症状:ゾクゾクした悪寒やのどの痛み、頭痛がある。汗をかいている場合と書いていない場合がある。
対処法:体を温かくして早めに休養を。温かく消化の良い食べ物を摂るように。
●熱が高いとき
症状:体内に侵入したウイルスをやっつけるために熱が上がる。発熱の必要がなくなると、汗をかいて体温が下がってくる。濃い鼻水や痰が出ることもある。
対処法:心身ともに安静にして十分な睡眠を。熱が高いときは頭を冷やし、汗をかいたら肌着をすぐに取り換える。こまめな水分補給を。
●こじらせてしまったとき
症状:風邪が治りきらずに咳が長引いたり微熱が続いたりすることも。咳や微熱が続くと体力が消耗する。
対処法:タンパク質やビタミンなどの栄養をバランスよく摂る。アルコール🍺やタバコ🚬を控える。部屋を乾燥させないように。
カゼの初期
麻黄湯 | 悪寒・発熱・頭痛・関節痛・咳・無汗 |
葛根湯 | 悪寒・発熱・頭痛・首や肩のこわばり・無汗 |
桂枝湯 | 悪寒・発熱・頭痛・汗が出る |
銀翹散 | 発熱・のどの痛み・頭痛・咳 |
麻黄附子細辛湯 | 悪寒・くしゃみ・鼻水・鼻閉・虚弱な人向け |
香蘇散 | 胃腸虚弱・食欲不振・発熱 |
小青竜湯 | くしゃみ・鼻水・咳・うすい水様の痰が出る |
カゼの中期
小柴胡湯 | 吐き気・食欲不振・リンパ節の腫脹・口苦 |
柴胡桂枝湯 | 微熱・吐き気・腹痛・頭痛 |
とは言うものの、カゼを治す、感染を防ぐのはボクたち自身であり、つまりボクたちの免疫細胞が大きく関係しています。
一般的にカゼの原因はウイルス。
ウイルスに感染すると、体はウイルスを排除するために免疫の働きを強化しようとし、その働きを強化しようと、色々な面からサポートします。
免疫細胞は高い温度で働きやすくなるため、体は熱を上げて免疫細胞を応援します。また、免疫が体の中を自由に移動できるように、水分が通りやすい状態へ対応するのだとか。つまり血管の透過性が高まり、鼻水が出るというもの。
また、体内の異物を外に出すための反応は咳という状態で現れます。
つまり、カゼによって起こる不快な症状や辛い症状は、カゼを治すための治癒反応というわけです。
しかし、高熱が続いたり鼻水や咳で眠れない状態が続いたりすると、体力が奪われて逆に免疫が万全な状態で働けなくなってしまいます。そこで登場するのが「カゼ薬」…なのです。
カゼを引いたら、心身ともに安静にすることも大事です。
寒いと免疫力が低下し、カゼを引きやすくなるので、体を冷やさないようにしましょう。特に「3首(首、手首、足首)」は冷やさずに。ストールを巻いたりして「首」 を、長袖をちゃんと着て「手首」 を、くるぶし隠して「足首」を…しっかりと。