こんにちは。

コレステロールの7~8割って体内でつくられていて、食べ物から摂取されるのは2~3割しかないことはご存知と思います。

コレステロールの生成や貯蔵は全て肝臓で行われ、肝臓は体内のコレステロールが一定になるように需要と供給のバランスを上手に調整しています。そのため、コレステロールが多く含まれる食べ物を摂っても、すぐにコレステロール値が上がる…ということはありません。

なので、コレステロールが高いから卵はダメ、肉もダメ…ということはありませんが、動物性脂肪を摂り過ぎればLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が増え、アルコールを摂り過ぎれば中性脂肪が増えるのも事実。バランスよくを心がけましょう。

脂質のコントロールの助けとなる食材となるのが、意外なことにある種類の油。青魚や亜麻仁油、オリーブオイルなどの油は、コレステロールや中性脂肪を減らしたり、血流を良くしたりするのに一役買ってくれます。

脂肪酸の種類

脂肪酸の種類は、大きく分けて動物性脂肪などの「飽和脂肪酸」と植物性脂肪などの「不飽和脂肪酸」、化学的に生まれた「トランス脂肪酸」に分けられます。

「飽和脂肪酸」はコレステロール値の高い人は控えたい油。この他、コレステロール値に関わらず控えたい油に、マーガリン、ショートニング、食用精製加工油に多く含まれる「トランス脂肪酸」があります。血管に対する毒性が指摘されているため、加工食品を購入するときは原材料表示の確認を…。

飽和脂肪酸…牛肉、鶏肉の脂身、ラード、バター、ヤシ油など

不飽和脂肪酸

  • オメガ6脂肪酸(リノール酸など)…コーン油、ゴマ油など
  • オメガ3脂肪酸(αーリノレン酸、EPA、DHAなど)…亜麻仁油、青魚、クルミなど
  • オメガ9脂肪酸(オレイン酸など)…オリーブオイル、菜種油など

トランス脂肪酸…マーガリン、ショートニングなどの加工油脂を含む食品

摂りたいのは「オメガ3脂肪酸」

特におススメなのが、魚に含まれるEPAやDHA、亜麻仁油などに含まれるαーリノレン酸などの「オメガ3脂肪酸」。この種類の油には、血液中の中性脂肪を減らしたり、血栓ができるのを防いだりする働きがあります。「オメガ3脂肪酸」には抗炎症作用があり、認知症の予防にもなるのだとか…。

ただし、「 オメガ3脂肪酸」は光や熱により酸化しやすい特徴があるので、亜麻仁油などは加熱調理には不向き。料理にそのままかけるのをおススメします。

脂を制すには、食物繊維も

食物繊維には、コレステロールの吸収を抑える働きだけでなく、糖質の急激な吸収を抑え、腸内の有害物質を体の外に排泄してくれるといった、嬉しい働きも。水溶性食物繊維の方がコレステロールを減らす効果は高いとされますが、不溶性食物繊維も腸の働きを整えて、コレステロールや中性脂肪の数値を下げる働きがあるため、どちらもしっかり摂りましょう。

水溶性食物繊維…海藻類、野菜類、果物

不溶性食物繊維…豆類、イモ類、キノコ類、穀類