こんにちは。

皮膚の潤いは、表皮の一番上にある「角質層」の状態と関係しています。

健康な角質層には約20%を占める水分が含まれています。その水分は皮膚がつくり出すセラミドなどの保湿物質によって保持されていますが、加齢とともに保湿物質をつくる力が弱まってくると、水分が蒸発しやすくなります。特に湿度が下がり空気が乾燥する冬は、皮膚から奪われる水分量が増加、皮脂膜もつくられにくくなります。

乾燥が進めば、お肌のバリア機能は低下し、痒みを伴う皮膚疾患にもつながります。

寒くなると、時間をかけてゆっくり入浴を楽しみたいですが、入浴直後の肌は潤っていますが、表面を覆っている皮脂膜が落ちているため、水分が急速に失われていきます。

また、白く粉をふいた乾燥肌の状態を「汚れている」と勘違いしてしまいナイロンタオルなどでゴシゴシと洗ってしまう人も少なくないかもしれませんが、これでは肌を傷つけるだけでなく、本来必要な皮脂を取り除いてしまい、乾燥肌をさらに悪化させてしまいます。低刺激の石けんの泡を手の平にのせ、体をなでるように優しく洗い、手の届かない背中などは柔らかいタオルで洗うといいです。

お風呂からあがってタオルで拭いたら、なるべく早いうちに「保湿」をしてあげることが大切です。弱くなっている皮膚のバリア機能を保護し、乾燥を防ぎます。

長風呂をすると痒みがひどくなることがあるので、10~15分の短時間入浴を心掛けてください。

そして、暖房のきかせ過ぎも、肌の乾燥を悪化させる原因になるので、肌からの水分も蒸発しやすくなっています。暖房を使用する際は、直接温風が当たらないように…。室内に濡れタオルを干したり、加湿器を利用するなどして、部屋の湿度のコントロールをすると効果的です。

食事は大切です。痒みが強いときは、温かいもの、辛いものを食べると刺激になることがあるので、肌の調子が悪いときはほどほどにすることです。