こんにちは。
「ワタナベオイスターセミナー」の関西セミナーがあり、出席してきました。
前半は「体の疲れ」について、後半は「ストレスと生殖機能」についてのお話でした。
前半の「体の疲れ」。長い間、疲労の原因とされていた「乳酸」…。最近の研究では「乳酸」ではなく「活性酸素」が犯人であることが分かってきています。
そもそも「疲れる」ということはどういうことか…。中医学では「気」が虚した状態を指しますが、その「気」は現代医学の考えでは「ATP」に当たると考えられています。
つまり、活力(元気)がある…とは、「ATP」が円滑に産生される状態であるわけです。
「ATP」はブドウ糖から細胞質基質の「解糖系」、ミトコンドリアの「TCAサイクル」の流れによって作られます。
むかし学校で習った「クエン酸回路(TCAサイクル)」を最近になってまた勉強しているわけです。当時「クエン酸急いで蹴とばし、すぐに怖くなり踏まれたリンゴ置き去りに」と暗記したのを思い出します。クエン酸(クエン酸)急いで(イソクエン酸)蹴とばし(α-ケトグルタル酸) すぐに(スクシニルCoA)怖くなり(コハク酸)踏まれた(フマル酸)リンゴ(リンゴ酸)置き去りに(オキサロ酢酸)。
ボクたちの体は60兆個の細胞でできています。細胞内では「解糖系」と「TCAサイクル」で、ブドウ糖から38の「ATP」が産生されます。そして、そのうち24が「TCAサイクル」で産生されるわけです。「TCAサイクル」は細胞の中のミトコンドリア内での反応なのですが、この中で一番「ATP」が作られるわけです。
「体の中のエネルギー工場」であるミトコンドリア、その天敵となるのが「活性酸素」です。過労やストレスにより過剰に増える「活性酸素」は、細胞内のミトコンドリアを傷つけ、エネルギー(ATP)を生み出す働きが低下します。それにより、体は「ダルい」「重い」と疲労を感じるわけです。
疲労を取るには、過剰な「活性酸素」を消すことだ…という内容。「抗疲労は抗酸化である」というのが、今回の要点です。
体の中の過剰な「活性酸素」を消すためには、2つの方法があります。1つは「活性酸素を消す酵素の働きを高める方法」、そして「抗酸化物質を体に取り入れる方法」です。オイスターには、その両方の働きを高めてくれる力があることが確認されています。
実際に、8-OHdGというDNA酸化損傷マーカーの測定をした実験でも、DNAの酸化を防ぐことが確認されています。また、POMS…という「緊張」「抑うつ」「怒り」「活気」「疲労」「混乱」の6つの尺度から気分や感情の状態を測定する実験でも、そのスコアの改善が有意に現れたようです。
つまり、オイスターが過剰な「活性酸素」を消し、「体の疲労」を取る効果が期待できる…ということのお話でした。