こんにちは。
寒くなり、空気も乾燥してくるこの時期は、カゼやインフルエンザの予防のため、マスクの需要が高まります。
カゼ、インフルエンザなどの感染予防対策には「マスク」…と答える方も多いと思いますが、意外にも「マスクをかければカゼの予防ができる…」と証明した研究は、実はないのだそうです。
しかし、感染症の世界的の権威である「アメリカ疾病予防管理センター(CDC)」がマスクの使用を含む感染予防対策をすすめており、有効なのは間違いないでしょう…。
マスクにも、色々な種類があります。
●ガーゼマスク
小学生が給食当番のときに使うのでお馴染みのマスク…。重ねたガーゼと耳にかけるひものマスクです。給食の配膳のときにくしゃみなどで唾がかからないようにするためです。
●サージカルマスク
「外科のマスク」という意味で、ガーゼマスクよりも大きく、不織布で使い捨てが普通です。もともとは、医師が手術室で感染予防のために使ったものだそうで、耳にかけず後頭部で結ぶようにひもが付き、鼻のまわりや横に隙間ができないように針金が入っています。最近では、サージカルマスクタイプの大判不織布マスクが花粉症予防や食品工場でも使われています。
●N95マスク
0.3μm以上(μ=0.000 001m)の空気中の微粒子を95%以上カットできる規格を満たしているマスク…。
この規格のマスクは、結核の感染予防に有効なことが証明されています。2003年に中国で発生したSARS(重症急性呼吸器症候群)の流行時に、高機能マスクとして有名になりました。
●その他の高機能マスク
「ウイルス対応」や「活性炭入り」「緑茶成分入り」など、色々な高機能をうたった製品です。
マスクの用途は大きく分けて2つ…。「すでにカゼにかかっている人が周囲にうつすのを防ぐため」と「カゼを予防するため」です。
ただ、ウイルスの大きさは0.1μm程度で、これを通さないようにするには非常に目の細かい素材が必要…。目の細かいマスクほど息の通りが悪く、長くかけ続けると息苦しくなってしまいます。また、きちんとフィットしていないと、鼻のまわりや横からウイルスを吸い込むことに…。
このような理由から、マスクの効果を疑問視されてもいます。
しかし、CDCが提唱した「咳エチケット」により、マスクも見直されています。「咳エチケット」とは、「咳やくしゃみが出るとき、マスク、ハンカチ、手などで口を覆い、そのあと手を洗いましょう…」という呼びかけのこと。単に礼儀上の問題でなく、ウイルスをまき散らすことを防ぐ、医学的にも意味のあるお願いです。
もし「カゼを引いた人とボクが同じ部屋にいて、マスクが1つしかない場合…」、ボクがかけるよりも、カゼを引いたひとにかけてもらう方が有効…というわけです。
「咳エチケット」の実施とマスクの正しい使い方は大事ですが、人込みをなるべく避ける、うがいや手洗いも忘れずに…。
ウチの薬局ではお客様に「板藍茶」での予防を呼びかけています。