こんにちは。山一薬局立小路店の岡村祥平です。

先日、熊本で「ワタナベオイスター」の勉強会に参加してきました。今回はその報告です。

日本の糖尿病患者はこの50年で50倍、糖尿病予備軍(糖尿病の可能性をもった人)を含めると、全国に2210万人ともいわれています。これは実に日本人の5人に1人が糖尿病の疑いがあるということになるんです。

糖尿病は、古くはエジプト文明の時代には、すでにあったそうです。エジプトの王様は、尿にまで虫が集まってくるので、「王様はすごい!」という風に思われていたそうです。実は、糖が出ていただけなんですが…。

糖尿病は、「糖」などの大切な栄養素が「尿」中に異常に多く排泄される「病」なんです。

実際、糖質、脂質を摂りすぎる飽食の習慣を続けると、すい臓はインスリン分泌に疲れて、インスリン分泌が出来にくくなるんです。そして、インスリン不足でブドウ糖が細胞に取り込まれにくくなると、血中濃度が高い状態(高血糖)が続き、糖尿病を引き起こすんです。

糖尿病が怖いのは、高血糖の状態を放置すると、血管がボロボロになり、糖尿病神経障害、網膜症、腎症の三大合併症を生じ、最終的には失明、手足の切断、人工透析などの深刻な様態を引き起こすことです。

これは、みなさんご存知のことだと思います。

今回の勉強会で知ったこと…。

それは糖尿病の人は「尿へミネラルが多量に排泄されているということ」「カロリー制限などでミネラルの摂取量が不足していること」です。

この両方で、さらなるミネラ不足を起こすということです。実際に、糖尿病患者さんの血液を調べたら、ミネラルの濃度が健康な人に比べ、低いのも分かっているんです。

また、血糖低下の仕組みについて、実際にインスリンがどう血糖を下げるのか…、今回そのことの説明がありました。

ちょっと難しい話になるかもしれませんが、

ブドウ糖の刺激で、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンは、肝臓・筋肉などの細胞の表面にあるインスリンの受容体と結合。 その時に、インスリンは「ブドウ糖を取り込むポンプを細胞表面へ移動させる指示」をします。その指示によって、数多くのポンプが移動し、血液中のブドウ糖を細胞内に取り込みます。その結果、血液中の血糖(ブドウ糖)は低下する…という仕組みです。

「インスリンは、ブドウ糖を取り込むポンプを細胞表面へ移動させる指示を出す」とい働きをしているんです。

表現が適切か分かりませんが、「熊本城」をつくったのは「加藤清正」と言われていますが、実際つくったのは「大工さん」。「加藤清正」は指示を出しただけ。「血糖低下」を考えた場合、「インスリン」が「加藤清正」で、「ブドウ糖を取り込むポンプ」が「大工さん」ということになります。

じゃあ、糖尿病の人の体はどうなているか。

今回は2型糖尿病の人についてです。2型糖尿病は「糖尿病」と診断される人の約95%。過食、肥満、遺伝、飲酒、喫煙、ストレスなど、複数の要因からすい臓のβ細胞が疲弊し、インスリンの分泌ができなくなり、血糖があがります。

糖尿病を発症しやすい人は、もともと遺伝的にインスリンの分泌が苦手。そんな人が、脂質、糖質を摂り過ぎ、脂肪細胞が大きくなると、太った細胞からインスリンの働きを邪魔する物質(インスリン阻害物質・TNF-α)が分泌されるんです。

このTNF-αの妨害で、インスリンの働きが低下すると、インスリンのポンプ移動の指令が上手に出せず、細胞表面へ移動する糖を取り込むポンプの数が減少するんです。その結果、血液中から取り込まれるブドウ糖は減少、血糖は上昇します。

TNF-αによって低下した、インスリンの働きを補うため、すい臓はより多くのインスリンを分泌し続け、何とか血糖を下げようとします。その結果、すい臓は疲れ果て、インスリンの分泌は低下し、血液中からのブドウ糖の取り込みが減少し、高血糖となり、糖尿病が発症します(インスリン分泌不全)。

なので、「やせることは大切」なのです。やせて、脂肪細胞を小さくして上げることで、TNF-αを減らすことが出来ます。だから、食事療法、運動療法は大切なのです。

糖尿病の食事療法のポイントとして、①適切なエネルギー量を摂る②栄養をバランス良く摂る③ミネラル・ビタミンを豊富に摂る④糖質・脂質を減らす⑤3食必ず摂り、間食を避ける⑥夕食後すぐに寝ないこと、とあります。(きょうの健康より)

糖尿病の食事療法では、糖質・脂質を抑え、ミネラル・ビタミンを豊富に摂ることが大切です。

ミネラルの中でも、特にクロム(Cr)・セレン(Se)・亜鉛(Zn)はインスリンの働きを助けます。

クロムは(Cr)、インスリン阻害物質(TNF-α)の分泌を抑制し、インスリンの働きを高めることが分かっています

セレン(Se)は、インスリンの指令を伝達を円滑にすることで、取り込みポンプの移動をスムーズにするようです。(セレンのインスリン様作用)

亜鉛(Zn)は、インスリンの合成を促進し、分泌調整をします。すい臓のβ細胞内の亜鉛が不足すると、亜鉛と結合できなかったインスリンは、ダラダラと「たれ流し状態」となって分泌されます。亜鉛は、すい臓のβ細胞内にインスリンを蓄える働きがあるんです。

この、インスリンの働きを助けるミネラルの宝庫が「カキ(オイスター)」なんです

カキには、インスリンの働きを助ける亜鉛(Zn)・セレン(Se)・クロム(Cr)などのミネラルや糖尿病神経障害の症状を軽減するビタミンB12などが他の食品に比べても明らかに豊富に含まれるんです。

だから、「ワタナベオイスター」はいいですよ…ということです。

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ただ、健康食品は「玉石混合」なんですね。つまり、「カキ肉エキス」と一口に言っても、品質にバラつきがあります。

実際「ワタナベオイスター」は、長年研究を重ね、ヒト試験などで論文を発表するなど、エビデンス(根拠)がしっかりしているんです。膨大な研究データをもっています。勉強会に参加するたびに、新しい研究成果を発表してくださいます。だから、最新の情報を聴けるので、すごく勉強になります。

でも、まだまだ解明されていないことの方が多いようですが…。