こんにちは。
昨日の閉店後、中医皮膚病IP講座がありました。
皮膚病IP講座とは、インターネットを使っての皮膚病の勉強会。全国の薬局の、皮膚病の事例検討会…といった様なものです。
今回は、担当中医師の韓(はん)先生による「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」についての考え方、その対応についてでした。
「帯状疱疹」はウイルスが原因ですが、そのウイルスは子どもの頃の「水ぼうそう」のウイルスが再活動することで起こります。そのウイルスは細胞の核の中に潜伏していて、加齢やストレスなどで免疫機能が低下することでウイルスは再び暴れ出し、水疱(水ぶくれ)や激しい痛みが特徴の「帯状疱疹」を引く起こすことが分かっています…。
「帯状疱疹」は1000人に4.15人…が発症すると言われ、80歳までに3人に1人が経験するようですが、年齢的に見ると60歳以上に多いようです…。
「帯状疱疹」は、顔、胸、腹、背中、腰に神経に沿って発症し、左右のどちらか片方だけに出るのが特徴です。また、経絡で見た場合、「足の少陽胆経」「足の厥陰肝経」と発症部位がピッタリ一致します。
特に顔面の「三叉(さんさ)神経」に発症する場合、目や耳などの感覚器官があるので注意が必要だということです。視神経に出ると失明の可能性があり、聴神経や顔面神経に出ると、難聴、耳鳴り、顔面麻痺を起こすこともあるからです。
また、帯状疱疹後神経痛で長期間に渡ってしつこく痛むことがあります…。
中医学的には、体内の「湿熱(しつねつ)」と「熱毒(ねつどく)」が経絡を通って皮膚に出る症状で、「経絡の瘀血(おけつ)」により痛みが生じると考えます。
西洋学的な対応にしても、中医学的な対応にしても、とにかく早めが肝腎…。
まずは、中医学ではウイルスの増殖を抑えて皮膚の炎症を抑える「清熱解毒利湿(せいねつげどくりしつ)」、痛みを抑え神経の変性を抑える「活血通絡(かっけつつうらく)」での対応になります。そして、変化に伴い変えて行く必要があると思います。
「帯状疱疹」は夏の8月頃、ジメジメした暑い「湿熱時期」に多く見られるようですが、1~3月の寒い時期にも出るようですので、注意が必要です。
「帯状疱疹」は免疫機能の低下により、ウイルスが暴れ出すので、1度治っても、再発するので、体の体力が落ちたときは要注意なので、予防としては「気(き)」を高めることも大事だということです。
韓先生、ありがとうございました。