こんにちは。
「病気を治すものは自然である。自然は不調和を回復させようとする力を人体に与えており、この力を自然治癒力と言う。これを助けるのが医術であり、治療の根本である。」
医学の父…と言われるギリシャの医師ヒポクラテス(紀元前460年~375年頃)の言葉です。
ヒポクラテスは医師に高い倫理性と科学的な客観性を重視させ、現在でも医師になるに当たり医の倫理をうたった「ヒポクラテスの誓い」は世界中の西洋医学教育において現代に至るまで語り継がれています。
ボクたちの体は、暑さ寒さに関わらず体温は36℃前後を保ち、平常時の心拍数、呼吸数も一定です。これは、「恒常性維持機能」と言われます。
また、細菌やウイルスなどを免疫作用によって排除し、常に正常な状態を保とうとします。ストレスや病原菌などに負けて病気になってしまった場合には、これらのはたらきが病気を治すための力となります。これが「自然治癒力」です。
最近の傾向として、原因がハッキリ分からず病名がつきにくい病気が増えているのと同時に、疾病が治りにくい人が多くなっていると言われています。こうしたことは、「恒常性維持機能」が上手にはたらかず、調節に乱れを生じてしまった結果起こっていると考えられます。
夜更かし、過労、暴飲暴食、ストレス、過激なダイエット…など、「自然治癒力」のはたらきを妨げるような原因があるわけです。
この「恒常性維持機能」というのが、現代医学では「免疫力」「自律神経」「ホルモン」…、中医学では「気」「血」「津液(水)」や「陰」「陽」なのかもしれません。
西洋薬と違い、漢方薬は体全体の機能を高めるようにはたらくので、効果を実感するのに時間がかかる傾向がありますが、「自然治癒力」を高める手助けするはたらきがあると考えています。
古くて新しいテーマ「自然治癒力を高める」…という点では、大きなポイントであると思います。