こんにちは。

皮膚症状のご相談では、「望診」に加え「問診」が重要だと考えます。

「問診」は「主訴」→「キッカケ」→「初発症状」→「治療経過と症状の変化」→「現在の症状」→「既往歴」→「家族歴」→「生活歴」というかたちで、お話させていただくことがあります。

「主訴」とは、主要症状と期間。いつ、どの部位から発症したか…ということ。

「現病歴」とは、疑わしい誘因または原因、初発症状の特徴。今までの治療経過、使用した薬の種類(特にステロイド剤、プロトピックなどの使用状況)、治療中の変化などです。

使用した薬の種類を確認するのは、ステロイド剤などを使っている皮膚状態は、見た目が軽微であったりと漢方薬を選ぶときの基準となりにくい…ということはありますし、意外と体の中に強い炎症が潜んでいることが多いから。一見するとそれほど重症ではないように見えるので、判断を誤ることがあるからです。

また、なかなか治らないニキビなども、実はステロイド剤が原因であることがあります。

「すでにできている尋常性ざ瘡(ニキビ)がステロイドを塗ることによって悪化する場合」と「長期ステロイド剤によって顔面、首、胸の上部、背中の上部といったところに、ざ瘡ができる場合」とがあるようです。

前者の場合は、塗った部分の菌に対する抵抗力を落としてしまうため。

後者の場合は「ステロイドざ瘡」と言い、毛包皮脂腺の異常活性化によりニキビが出やすくなるからです。それでも、ステロイド剤でみんななるわけではなく、個人差があるようです…。

いずれにせよ、ステロイド剤をなるべく間隔をあけながら減量か一時ストップする必要があると考えます。

しかし、アトピーなどの皮膚のトラブルでステロイド剤を使用している場合、漢方薬を併用し「熱」をとりながら、ステロイド剤の間隔をあけることを提案しますが、時間がかかることもあります。