こんにちは。
基礎体温(BBT:basal body temperature)とは、人間が生活していく上で最低限必要なエネルギーしか使っていないときの体温のことです。つまり睡眠中の体温のことで、「朝目覚めたとき、起床前に安静状態で、口内舌下」で測ります。体を動かすとエネルギーが生じてしまうので、目覚めてすぐまだ体を動かしていない体温を測るわけです。
月経開始日から次の月経開始日までを1周期とすれば、月経の前半と比べて後半は0.3~0.5℃ほど高くなるのが正常です。
基礎体温をグラフにしたときに二相性になって、高温期が12~14日あり、上昇時には一気に上がっている型が一番妊娠しやすいタイプです。
周期の前半の低温期は、卵巣内では卵胞が発育し、子宮では内膜がはがれ落ち、再生する時期(月経期と卵胞期)にあたります。
・月経期…役割を終えた粘膜層と経血をキレイに排出
・卵胞期…子宮内膜の再生と増殖をする
後半の高温期は、卵巣内では排卵後の卵胞が黄体になり、子宮では内膜に分泌液が蓄えられる時期(黄体期)にあたります。
・排卵期…卵胞が排卵して黄体に変化
・黄体期…栄養素に富んだ分泌液を蓄え、受精卵を着床・養育できる態勢を整える
周期の後半で基礎体温が0.3~0.5℃高くなるのは、黄体から分泌される黄体ホルモンによって、子宮内膜にある分泌腺のはたらきが活発になり、これを助けるために血液の供給が促進され、全身の物質・エネルギー代謝が活発になるから…と言われています。
妊娠を準備する基礎的なプロセスである月経期、卵胞期、排卵期、黄体期…。妊娠の条件を整えるためには、各期の役割を十分に果たす助けとなるように、期間ごとに薬や養生法などを変えて、適合させることが必要です。
漢方薬により、組織の活動や休養の仕組みを助け、機能の障害や負担になる不要物を取り除き、失調したリズムを正常にすることを通して、自然な妊娠の条件を整えることが、中医学における周期療法です。