こんにちは。

目にいい生薬としてよく知られている「枸杞子(くこし)」…。一般的に「クコの実」とも言われ、よく杏仁豆腐の上にのっている、あのレーズンみたいな赤い実です。

そんな「枸杞子」ですが、最近の研究において、その成分に「ゼアキサンチン」というカロテノイド色素が多く含まれていることが分かって来ました。「枸杞子」の鮮やかな赤い色が「ゼアキサンチン」の色なんだそうです。

この「ゼアキサンチン」は、黄斑変性症(おうはんへんせいしょう)や白内障の予防に…とお医者さんが推奨している成分です。ただ、なかなか摂るのが難しい成分のようです。

目の黄斑部は光の焦点となり黄斑細胞は、常に酸化による負荷や損傷を受けやすい部分…。そのため加齢に伴い黄斑変性症のリスクが高まります。「ゼアキサンチン」 は目の網膜に含まれるカロテノイドの一種であり黄斑中央部において「ゼアキサンチン」は主要な構成物質なので、その積極的な摂取が推奨されているわけです。

一方、目にいいとされている成分の「ルテイン」は、網膜周辺部位の主要な構成物質です。

白内障予防にも「ゼアキサンチン」が有効とも報告されていますし、パソコン・スマートフォンのLEDによる青色の波長の光による目の損傷にも非常に期待されています…。

「枸杞子」には眼に良いだけでなく、腎機能を高める「補腎(ほじん)作用」もあります。中国の古典「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」には、「久しく(長く)服するすると筋骨をしっかりさせ、身を軽くして老いない」と書かれています。中国では「長生きしたければクコを摂れ…」と言われているようです。

漢方薬としては、「飲む目薬」として高い効果がある「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」に入っていて、眼精疲労、加齢からくる目の障害の改善に効果があります。