こんにちは。

ボクたちが住む日本の環境は、四方を海に囲まれているので、ジメジメして湿度が高いと感じるかもしれませんが、実は乾燥しやすい環境にあります。

というのも、多くの建物が湿度の高い気候風土に合わせて、乾燥しやすい構造になっているから。また、温暖化が進む近年では、冷暖房を頻繁に使用することにより、室内は更に乾燥してしまいます。

このような環境の中で生活をしていると、のどは自然と乾燥してしまいます。乾燥はのどに不快感を与えるだけではなく、体を弱らせ体調を崩しやすくさせます。

日頃から肌の乾燥感があって、空気が乾燥する時期になると、決まってから咳、口の渇きの症状がひどくなる人は、体質を考慮する必要があります。

「自然界における気候の変化は人間の体の変化と通じる」という考えが中医学にはあります。

この乾燥によるダメージを最も受けやすいのが「肺」を中心とする呼吸器系です。

潤い不足により、ドライアイ、ドライマウス、ドライスキンといった、ドライシンドローム(乾燥症候群)と呼ばれる疾患が増えています。

 健康な人の「肺」は、陰液(血液・体液)によって潤され、呼吸や防衛の働きを果たしています。ドライシンドロームの人は、全身に水を散布する「肺」が乾くので、口が乾く、空咳、鼻や喉の粘膜の乾燥、皮膚がカサつき痒みを起こしたり、慢性の呼吸器感染症を起こしやすくなるのです。

中医学では乾燥を目の乾燥、口の乾燥というパーツ、パーツでの捉え方ではなく、乾燥病態という概念で考えていきます。

よく、「乾燥しているのなら水を飲めばいい」と考えがちですが、そう単純なものではありません。

体はもともと水浸しだけど、乾燥もある「水が偏在している人」がいます。消化器が水浸しで、皮膚などの表面、粘膜が乾燥しているのですが、こういう人が水を飲むと必要のないところにどんどんたまり、必要のないところには行き渡らず、水を飲めば飲むほど調子を悪くしてしまいます。

なので、潤すことを考えながら、その背景となる生活習慣や食生活も含めた改善が必要です。