こんにちは。

山口県立美術館で2019年5月23日~7月7日まで開催されている「下瀬信雄展」に行ってきました。通常であれば開催されるとすぐに観に行くのですが、何故か休みごとに予定が入っていたので、あわてて休み時間を利用して観に行きました。

下瀬さんは萩市在住の写真家で、東京綜合写真専門学校で写真を学び、帰郷して家業の写真館を継いでから、ふるさとの文化や風土を独自の視点で撮られている方。自然界の中に潜む境界に迫る、「結界」をテーマとするシリーズにも取り組まれ、このシリーズから編まれた写真集「結界」(2014年)は、第34回土門拳賞を受賞されたのだそうです。今年は写真家として50周年、その歩みを振り返る「回顧展」でもあるようです。

観ていて、途中から「何かどこか見覚えのある写真だ」と思ったのですが、何年か前の「萩山口信用金庫」のカレンダーの写真だったのを途中で気づきました。

ボクは適当に写真を撮るだけなので、写真の技術に関してよく分かりませんが、隣に専門家のような人が「この黒を出すのが難しいんだよ!」と、学芸員のように説明されてたのを横で聞いて、計算された「技術の結晶」なのだということが分かりました。

下瀬さんは、写真の可能性を試すため、昔の写真を合成したり、パソコンで編集したり、色々な実験をされたり、色々な実験的なこともをされているようです。

この展覧会では「結界」シリーズが中心。身近な草花が対象なのに迫力のある作品、見過ごしがちな自然に焦点を当てています。「結界」と名が付く通り、立ち入れない神聖な場所、その存在感です。このシリーズは、下瀬さんのライフワークなのだとか。

最終日の前日だったのか、ボクが観ているときに下瀬さん本人も会場にいらっしゃり挨拶されていました。

こんな写真が撮れればいいな…と思いつつ、休憩時間を利用しているので足早に観て回りました。