こんにちは。

風疹の流行が続いているというニュースがありました。

風疹は、風疹ウイルスによって起こる急性の発疹性感染症で、強い感染力を有します。

風疹ウイルスの感染経路は「飛沫感染」で、人から人へ感染が伝播します。また、脳炎や血小板減少紫斑病を合併するなど、入院加療を要することもあるため、決して軽視はできません。

国立感染症研究所(感染研)によると、2018年に報告された風疹の患者数は2917人。大流行した2013年の14344人に次いで2番目に多かったそうです。今年も1月末までに280人、勢いは収まっていないとか。

風疹に対する免疫が不十分な妊娠20週頃までの妊婦が風疹ウイルスに感染すると、先天性風疹症候群(CRS)の子どもが生まれてくる可能性が高くなります。

CRSの3大症状は先天性心疾患、難聴、白内障。3大症状以外には、網膜症、肝脾腫、血小板減少、糖尿病、発育遅滞、精神発達遅滞、小眼球など多岐にわたります。

アメリカは風疹が流行っている日本への渡航を自粛するように求めているそうです。

厚生労働省は2月に入り、患者の大半を占める働き盛りの男性(39~56歳)に対し、ワクチンを定期接種化する政令改正を行いました。ワクチンを接種していたり、自然に感染したりすると、抗体ができて次はかかりにくくなりますが、この年代の男性は幼少期に公的なワクチン接種の機会が少なく、抗体保有率は80%を切っているそうです。同じ年代の女性は、集団接種によって抗体保有率は高いのだとか。

今回、風疹の予防接種を公に受ける機会がなかった 39~56歳 の男性を対象に無料接種を行う…風疹が成人男性を中心に流行していることを受けての措置だそうです。無料接種の対象は職場健診などで抗体検査を行い、風疹に対する免疫力が弱いと判明した人だそうです。

天然痘、麻疹、風疹、おたふくカゼには有効な治療薬というものがなく、病院で出される薬は症状を緩和する薬となります。ただ、ワクチンも自分自身の免疫力に対して病気が来たときの訓練をするアイテムに過ぎません。また、免疫力が弱っている人はその訓練も上手くいかず、ワクチンを打ったにも病気に罹ってしまうので、カギは免疫力です。