こんにちは。
先日、ウチの薬局に「この前ススメてくれた紫色の漢方の塗り薬がよく効いた!」と来られたお客様がいらっしゃいました。
「紫色の漢方の塗り薬」というのは「ジュンキコウ」のことなんですが、ボクが火傷(やけど)におススメしました。
「ジュンキコウ」は江戸時代からつづく伝統の漢方処方「紫雲膏」として知られる軟膏で、幕末の名医である華岡青洲(はなおか・せいしゅう)が考案し、現在に伝えられたもの。止血、鎮痛、肉芽新生促進作用があります。
お客様の話では、「ジュンキコウ」を火傷に塗ると、ものの1分くらいで不思議と痛みが消え、治るとキズ跡も残らなかったそうです。漢方が自然治癒力を後押ししたのだと思います。
その効果にビックリされ、冗談で「安心して火傷ができる…」とおっしゃっていました。
「ジュンキコウ(紫雲膏)」は紫根(しこん)と当帰(とうき)が主成分で、キズの治りを早め、キレイに治します。紫根も当帰も肉芽新生促進作用(キズの回復を早める)がある生薬です。
以前にも、年配の方でキズがなかなか治らない方のご相談を受けたことがあり、おススメしたことがありましたが、みるみるキズが回復してきたと喜ばれたことがあります。ウチのネコ🐈のあまちゃんがケガをしたときにも使用しました。
「ジュンキコウ(紫雲膏)」の効能効果は、しもやけ、魚の目、あせも、ただれ、外傷、火傷、肛門裂傷、かぶれ、ひび、あかぎれ、痔核に疼痛など…。守備範囲の広い塗り薬だと思います。
ただ、問題があるとすれば色とニオイ。「ジュンキコウ(紫雲膏)」は紫根の紫色をしているので、気を付けないと衣服👕などにその色が付いてしまいます。また、基剤がゴマ油と豚脂🐖なので、独特のニオイがします。💧
たとえそれを差し引いても、いいお薬だと思います。