こんにちは。

肺は呼吸によって酸素を取り込み、二酸化炭素を排出しています。しかし、ボクたちが吸っている空気には酸素だけが含まれているわけではありません。

色々なホコリ、タバコの煙🚬や排気ガス、カビ、細菌やウイルスなど、体や肺にとって有害な異物が数多く含まれているわけです。そのため、これら異物から肺を守るためのシステムが発達しています。

①フィルターの役目を果たす大切な鼻毛②鼻腔は人体のエアコン装置③ワルダイエルのリンパ咽頭輪は、のど元を警護する警察官④粘膜繊毛系は、ホコリや細菌の侵入を防ぐ名ガード⑤咳のジェット気流で強制放出⑥最後の砦、肺胞でのマクロファージ(貪食細胞)…と幾つもの関門があります。

その中でも、気道の粘膜は「繊毛」をもった細胞で覆われ、繊毛運動で異物を外に出し、異物を絡め取った粘液が痰となり、咳によって排出されたり、唾液と一緒に体内に飲み込まれ胃液で分解されます。こうして異物を排除するわけです。

繊毛は1秒間に10~15回の速さで小刻みに動きます。この繊毛運動によって、鼻やのどの表面にある粘液に流れを生み出します。

繊毛運動が正常であれば、ウイルスや雑菌は、のどの粘膜細胞に付着、増殖する前に体外へ速やかに排出されるので、感染リスクを低く保つことができます。

繊毛運動の快適な条件は「温度が35~38℃」「pHが6.8~7.2程度」であり、「寒さ」「乾燥」「喫煙時」「睡眠時」には抑制されます。

つまり、「繊毛」の働きが、気温が低く乾燥したところで弱まります。

気道の「繊毛運動」などによって、分泌物や異物が取り除かれないとき、咳が起こります。そのとき、異物は痰として喀出されます。咳は、風速何百mに及ぶジェット気流(気管内では秒速200~300m、口のすぐ外では秒速40mの台風並み)で、異物を痰として強制排出するための、防衛手段の1つなのです。

これから「寒く乾燥する」ことにより、ウイルスや雑菌が体内へ侵入しやすくなるため、インフルエンザなどに感染しやすくなってしまうため、気を付けなくてはなりません。