こんにちは。

クオリティ・オブ・ライフ(QOL)とは、一般に、ひとりひとりの人生の内容の質や社会的にみた生活の質のことを指し、つまりある人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念です。

先日あった、日本生体免疫研究会(日免研)での中島先生のお話の中で、ガンの治療をされている方に対し、QOLを高めるため、ボクたちが考える必要がある6つのポイントを紹介されました。

1.ガン細胞のアポトーシス
2.慢性炎症の抑制
3.血管新生の抑制
4.免疫の調整(腸管免疫)
5.栄養管理(食養生)
6.抗ストレス(自律神経のバランス)

ガン細胞により「炎症性サイトカイン」の産生が増加することで炎症が起こるのですが、ガンの治療によって「炎症性サイトカイン」の産生がより増加していきます。

体の中で炎症が起きると、急性期の反応として発熱、口内炎、下痢、倦怠感などの炎症に伴う日常の症状に悩まされることがありますし、食欲不振や食事摂取量の低下にもつながります。

また、ガン細胞が分泌する筋肉の分解因子(PIF)の増加によっても、筋肉中心の体重減少、炎症による食欲の低下、全身の消耗が起こり、やがては悪液質(あくえきしつ)という栄養失調により衰弱した状態へ進行する…と言われています。

ガンのアポトーシスには副作用を除いて考えた場合、抗ガン剤、放射線が一番なのですが、ガン細胞に対して薬でも、正常細胞に対しては毒…。そのため、6つのポイントからガンの治療に対してのフォローが必要となるわけです。1~6のポイント1つ1つを、先生の症例を交えながら、具体的にお話しいただきました。

特に4~6の免疫の調整(腸管免疫)、栄養管理(食養生)、抗ストレス(自律神経のバランス)は疎かになりがちですが、とても大切なポイントとなるため、中島先生はその部分を徹底して対象のお客様にはお話されているそうです。

お話の中で驚いたのが、「GFO」と「LEM」で腸管免疫が高まった症例。「GFO」とは、腸に必要な栄養素、G:グルタミン、F:Fiber(ファイバー=食物繊維)、O:オリゴ糖の頭文字。主に、長期に絶食していた患者さんや、食事を取らない方の腸の状態を保つはたらきのある栄養素材の集まりです。「LEM」はシイタケ菌糸体を利用した発酵食品です。

食べられない、ベッド横のポータブルトイレにも行けない…というガンの末期の方に対し、まず与えたのが「GFO」だったそうです。先生は、自分の口から食べれることが重要だとおっしゃいます。腸管免疫が立ち上がったことで、少しずつ元気が出てきて、食べることもトイレもできるまでになったそうです。「もともと、この方は腸が強いのだろう…」とのことですが、その回復具合に驚かれたそうです。その後「LEM」を飲み続けられ、まだご存命だそうです。

特に「LEM」はよりQOLを高めることができるだろう…と期待されています。

今回の中島先生のお話でを聴いて、考えさせられることが多かったです。先生、ありがとうございました。