こんにちは。
中医学の皮膚病治療は、「内から」「外から」「本から」の3本柱が基本です。
内から=内服、外から=外用治療と弁証スキンケア、本から=養生(食養生、禁忌、生活養生など)…を指します。
食事と皮膚病…という風に思われるかもしれませんが、食養生は重要なポイントです。ボクは最初の相談のときには、食養生に詳しい中医師の劉桂平(りゅうけいへい)先生のまとめられたものを、まずお伝えしています。
「摂り過ぎると害をもたらすもの」と「摂った方がいいもの」が明確にできるように、一緒に確認しています。
摂り過ぎに注意が必要なものとして…
・甘いもの:チョコレート、ケーキなど
・油ものや肉類:とんかつ、天ぷらなど
・香辛料の多いもの:キムチ、カレーライスなど
・加工食品:スナック菓子、ファストフード、インスタント食品など
・生もの:サラダ、刺身など
・冷たいもの:アイスクリーム、ジュース、ビールなど
・その他(体質に合わせて):牛乳、卵、大豆、魚介類、コーヒー、アルコール、そばなど
これらのものは脾胃(消化器系)の機能を低下させ、体内に「湿熱(しつねつ)」を生じさせます。「湿熱」が経絡を通じて全身に運ばれ、内臓のバランスを崩すと内臓病に、皮膚のはたらきを破壊すると皮膚病になり、皮膚の赤みや痒みがあらわれます。
「乾癬」の人は、最近になりメタボリック症候群との関連が注目されているくらいです。その他、高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満、心筋梗塞…などなど、生活習慣病と密接に関係していることが言われています。タバコを吸っている場合は、リスクも約2倍になり、重症度の関連も指摘されています。
一方で、葉菜を中心に旬の野菜や海草類を、火を通してたっぷり摂ることと、肉や魚は充分に加熱処理し、よく咀嚼する、そして、バランスの良い食事を心がけることが大切です。
これらは出来る範囲で積極的に実行すると、漢方薬の効き目が向上するハズです。