こんにちは。
先日髪を切りに行ったときに、そこで「本と空き家の可能性」と題したお話がある…というので、「もしお時間があったら…」と案内をもらいました。
東京・茅場町にて書店とギャラリーを営んでいる森岡督行(もりおか・よしゆき)さん…この方をボクは存知あげなかったんですが、「東京の方では有名な人だそうですよ…」と教えられ、「本と空き家の可能性」というタイトルに惹かれ、ウチの近くであるというので行ってみることにしました。
インターネットの普及により本とい媒体があまり読まれなくなったり、アマゾンという巨大なネットショップが存在し本は本屋へ行かなくても買える時代、どのようにやって来られたのか…非常に興味があります。
森岡さんは同年代。「読書」と「散歩」が趣味で、アルバイトをしながら古本屋のある「神保町」をウロウロする日々を送り、老舗の古書店「一誠堂(いっせいどう)書店」に入社され、その後「出会い」をキッカケに2006年今の「森岡書店」を立ち上げられました。
「出会い」とは、今のお店の「空間」…。昭和5年竣工の古いビルなんですが、見た瞬間体に電気が走り、この場所でお店を持つことを直感で決めたそうです。
その場所はおよそ古本とは無縁と思える街の古いビルの一室からのスタート。写真・美術の古書を専門に扱い、今では国内外の写真集・美術書コレクターから熱く支持されているそうです。
そのキッカケの1つとなったのが定期的に行われている、お店の併設ギャラリーで行われている個展…。その空間を、写真家や作家、ファッション関係者など、幅広い人々の新しい交流のスペースとし、人の輪を広げていく…そんなお話でした。
この内容は、森岡さんの著書「荒野の古本屋」でも紹介されています。趣味と実益を兼ねてはじめた仕事だからこそ味わえるきびしくも充実の日々を、エピソード満載に描かれている本です。
最後に、森岡さんは今までを振り返り、「森岡商店」という空間で人と人とをつなぐ仕事をしていたんじゃないか…と言われていました。今回も、人と人とのつながりから生まれた講演会だったんだと思います。
全くボクの仕事とは違うけれど、そうであるからこそ新鮮でした。
主催の「Do a front」さん、「若い力でこの山口を盛り上げよう」と立ち上げられた団体で、会場のある「堂の前」から来ているんだそうです。これからもがんばって欲しいです。