こんにちは。

やまいち漢方薬局の岡村祥平です。

ボクの仕事は店頭の掃き掃除から始まります。

通常は細かい葉が落ちているのですが、今日は小指の先の大きさの紫色の花が落ちていました。

落ちている花を辿っていくと、その花はクコの木にありました。

紫色の小さな花。初めて観ましたが、可愛い花です。

店頭には「もみの木」「ハイビスカス」「オリーブ」「ココスヤシ」などありますが、漢方薬局らしいものもないと…と、「クコ(枸杞)」と「ナツメ(大棗)」も育てています。

最終章に入った、連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデル、牧野富太郎博士の「原色牧野植物大圖鑑(北隆館)」にもクコが描かれています。

牧野博士は「長生きしたければ枸杞を食え」と書いて、自室の壁に掲げていたそうですが、クコの実は美容や健康にいい栄養たっぷりのスーパーフードとして注目されています。

クコの実は、血を補い気を巡らせて、視力の減退や目の乾き、風が当たると涙が出るなどの症状を改善させます。腎を補う働きに優れ、「長期間食べ続けると身のこなしが軽くなり老いにくくなる」と中国最古の薬物書「神農本草経」に記されています。

また、コレステロールや中性脂肪、血糖値を下げる働きが認められていますし、クコの実に含まれるゼアキサンチンは、黄斑部の主要な抗生物質で、強い抗酸化作用があります。

クコの実は、よく薬膳料理で出てきたり、杏仁豆腐の彩として出てきたりします。

ボクは毎朝お茶の中に入れて飲んでます。

一つまみのクコの実を入れたカップにお茶を注いで、柔らかくなったクコごと、無駄なくいただきます。少し甘くなって美味しいですよ。

クコの実(枸杞子)の入っている有名な漢方薬に「杞菊地黄丸」があります。「杞菊地黄丸」の「杞」はクコの実、「菊」は菊の花のことですが、クコの実、菊の花は目にいい食材であり、「杞菊地黄丸」は別名「飲む目薬」と呼ばれています。目の健康を守る漢方薬です。